これはスウェーデン流なのだろうか?

 スウェーデンを離れてアメリカで働き2年ほどたった頃ビザの問題で7ヶ月ほどスウェーデンに戻っていたときの事。ガールフレンド、できました。アネット、田舎の畑の中の一軒家住んでいて、そこに転がり込みました。
  一緒に住み始めて一週間ほどしたとき,別れた元夫のサイモンを晩御飯に呼ぶからいいでしょ?といきなり聞かれたの。へ??と固まっていると彼はイギリス人でイギリスに留学していた頃結婚して一年ほど前に離婚したとのこと。彼は同じ村に住んでいて時々庭木の手入れをしに来てくれるとも。それでまた、へ?と黙っていると、いいでしょ?とたたみかけられたのでつい、うんと言ってしまったの(いやだったけどさ)。しかし何で別れたイギリス人の元夫が村の近所に住んでいるのさ?家の手入れしに来たりするし。仲悪いから離婚したんでないの??である。
 晩飯、つらかったです。何でお前ら離婚したの?って言うぐらい仲いいし、背高くて男前だしさ。サイモンはこんな変な英語をしゃべる東洋人のハゲが俺の後釜かぁ~という態度で品定めしてくるし。それにイギリス人特有の言葉尻を捕らえるような皮肉が・・・だったんだけど、なぜかだんだん我々仲良くなって,彼は彼のガールフレンドと一緒に遊びにくるようになったのでした。恋愛沙汰経験の少ないカキザキにはまったく新しいステージでした。でもまぁ、こんな風にできるのなら素晴らしいですな。いがみあい二度と会えなくなるなんて悲しいし。それよりも自分のガールフレンドの元夫とあんなに仲良くなれた事自体が信じられぬ。
 その後、カキザキはアメリカに帰らなければならず彼女には新しいボーフレンドができて、俺にも日本人のガールフレンドができました。アメリカからスウェーデンの親分のところに一緒に遊びに行った時、電話したら昔の友達たちを集めて宴会するからぜひ一緒に遊びに来いと言うのよ。
 ガールフレンドは気が進まないようでだったけど何とか説得して(前のカキザキ状態だろうし、まったく知らない人の中に入るのだから当然だけど)行くとアネットの新しいボーイフレンドのビョルン(日本語の熊)と元夫のサイモンもいました。アネットは3代のボーイフレンドを集めた宴会しちゃったわけです。なんてラッキードッグなやつ。
 昔いつもマッサージしてあげてた近所のおじいさんにまたマッサージをしてあげてた間、私のガールフレンドは知らない人の中で途方にくれていたようでそれに気づいて「ああいかん、なんとかしなくちゃ」と思った時ビョルンとサイモンが近づいていって二人がかりで楽しまそうとしてくれたのであります。それを見て不思議な感慨がありました。元彼女は新旧3人の現元彼氏を集めて宴会するし、その彼女の新彼と元夫が俺のガールフレンドを笑かしてくれてるの図。不思議なぐらい違和感無かったのよ。

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 今回帰国する前にアネットとビョルンに会いに行きました。
もう彼らには5歳になる男の子がいてポケモンが大好きです。アネットが「Kakiはポケモンの国から来たのよ」と俺を紹介したときの彼の見開いた目の丸さ。ま、ウソってほどじゃないけどさ。
さらにこれからその国へ帰るのだと聞いたときの彼の顔が忘れられません。

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8 thoughts on “これはスウェーデン流なのだろうか?

  1.  いやいや、なかなか味わい深いエピソードですな。そのような経験は自分はもちろんありませんが、北海道が国内離婚率上位であること、言い換えると他都府県よりも女性が(特に精神的に)自立しているといわれる北海道に近いのではないかとという感想を持ちました。
     俺は「三歩さがって亭主の影踏まず」みたいな嫁が理想だったのに、道産子と結婚したら、実際すべてにおいて独立してるしなぁ...。

  2. 男組さん:
    たーしかに女の人強いです。離婚を経験した男がそれを嫌って再婚相手にアジアの女性を選ぶひともいるというニュースがありました。マゾ系にはたまらんところかも。「三歩下がって亭主のはげを哂う」、なんてひとはいないと思うけど。
     北海道に来て日が浅いせいか、それとも俺の目が(ヨクボーのため)曇っているせいか道産子娘はみんな優しそうに見えるけどな。あ、自立と優しさは別問題か、ということは曇っているということか。

  3. ・・・で、その彼女とは?!う〜、地雷踏んじまったかな?!
    元気でやっているようですね。良かった。
    東京は、地震で大揺れしたり、台風で大風吹いたり、世界水泳やディスカバリーのニュースでワイワイしたり、毎週どこかで、花火大会だったり、なんとなく気分がザワザワしている毎日です。毎日気温も30度以上で暑いしね。

  4. みほさん:
     元気でやってます。窯のほうももう9割がた完成で明日朝一にガス工事なんでそれまで仕上げる仕事がもうちょっと。今2時半、3時半には寝れまっす。
     
     ”その彼女”とは連絡が取れなくなってしまったのはとても残念。ああ、涙が・・

  5. どうですか?その後は。
    もう、制作活動に入れたのかな?
    東京は連日30度をこす猛暑で、いいかげん仕事もだらだらとしかできない体力になっています。冷房がまた乾燥して体に良くないの。
    今日はミンミン蝉が、すごく元気に勢い良くないていますし、昨日は「ゆりかもめ」から見おろした「船の科学館」のプールが芋洗い状態で、カラフルな浮き袋が遠目にまぶしかったです。
    夏がくると、子供時代をやたら懐かしがってしまうんですが、カキもそんなことありますか?

  6. Kakiさん、帰ってきました~!
    Haystack、すごくよかったです。友達たくさんできました。食事も美味しかったし、環境も最高~!まさにParadiseですね!天気にも恵まれました。Robster食べましたよ。美味しかったです!
    陶芸のクラスは総勢21人で大所帯でした。先生が素晴らしい方で、クラスの雰囲気も良く、毎日たくさんの課題が出て、生徒の方は大忙しでした。毎晩10時過ぎまでロクロに向かって陶芸一色に染まり、3週間あっという間でした。
    写真の整理が出来たら、報告に伺いますね!

  7. みほさん:
    返事書かんですいません。やっと仕事が始められるようになりほっと一息です。4月終わりまでに完成の予定だったのですが・・夏終わっちまいました。台風も来ちゃったし。カキザキよりもまわりが安心したようです。窯、できる前に沈没してしまうんじゃないかとはらはらしてたそうです。
     >夏がくると、子供時代をやたら懐かしがってしまうんですが、カキもそんなことありますか?
    わかります、わかります。夏、来るの待ち遠しかったですもん。楽しいことが起こるんじゃないかとドキドキしてたし。”夏は曲馬のようだ夏にはすべてのことが起こる”と子供時代のことについて誰かが書いてました。今にして思えば暑ささえこんころ持ちよかったよう思えるし。

  8. Emiさん:
    お帰りなさいまし。帰ってきたことはセンターの人から聞いていました。近いうちに遊びに来てくださいな。すぐにコメントかけなくてごめんなさい。パトリック、元気だった?お話楽しみにしています。

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